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神奈川県立図書館のためのラウンジチェア

全体家具計画・編集:松澤剛(E&Y
家具製作:E&Y(日本)
素材:フレーム/オーク無垢材、座面/ウレタンフォーム+本革、人工スエード
サイズ:サイズ:W.750 × D.937 × H.866 / SH.400mm

前川國男が設計し、1954年に開館した神奈川県立図書館(旧本館・現前川國男館)。そこへ敬意を払いながら新たに誕生した、新本館のためにデザインしたラウンジチェアである。
図書館に来て、ゆっくりと本を読む。「リラックスして本を読むための椅子」として、体をおおらかに受け止め、且つその存在自体がリラックスした雰囲気を持つフォルムを考えた。通常のラウンジチェアのように4本足で踏んばっているよりは、もう少し遊びがあったほうが良い。センターから背面に伸びる1本の後ろ足は、そのような考えから生まれている。部材は全て幅100mmの無垢材で構成し、公共の図書館という環境を考慮して経年にも耐えうる強度を意識した。また同時に、複雑なディテールを用いずに同材のみで単純化することで、座った際に読書に没入できるような心地よさと、そのシンプルなフォルムが持つ強さを求めている。この図書館で本を読むことの延長に、このラウンジチェアに座ることが記憶に残るような、一つのアイコン的な存在になることを願っている。

写真:志摩大輔